なぜ匂いと味はセットなのか?

おはようございます。

今日は昨日総会での講義で得られたネタです。
心理療法の一つに行動療法というものがあります。
パブロフの犬をご存知の方も多いとは思いますが、一応説明しますね。
犬はエサを見るとヨダレを流します。このエサを無条件刺激、ヨダレを無条件反射と言います。
そこでエサのときにブザーを鳴らします。これを条件刺激と言います。
これを繰り返すことで犬はエサがなくてもブザーを鳴らすだけでヨダレが出ると言うことが起こります。
これをレスポデント条件付けと言います。
ここまでは以前お話したことがあります。
口臭症も同じです。
口臭を感じた。もしくは口の中がネバネバした時が何度かあります。
そこにいつも鼻に手をかざす、もしくは顔を背ける人がいたとします。
これを何回か経験することで顔を背ける人と会ったら口臭が出ていると恐怖を感じる様になるのです。
レスポデント条件付なら消去が可能です。
パブロフの犬ならブザーを鳴らしエサを与えない刺激を繰り返し与えるだけです。
口臭症を治すなら口腔感覚を常にさっぱりさせておき無臭化を保つ様にする。
これを続けて行くことで鼻を擦られても恐怖にかられることがなくなるというものです。
ここで問題になるのは口腔感覚と臭い(口臭)は別物なのに何故無条件刺激になるのかです。
口腔感覚はネバネバ、カラカラ、酸っぱい、苦いは味や感覚なのに口臭として認知してしまうのです。
そこに答えてくれたのが今日登壇された横浜市立大学医学部名誉教授の黒岩先生でした。
黒岩先生曰く嗅神経受容器と味蕾細胞受容器の刺激はGRCR(G蛋白質共役受容体)が両方に関与し視床下部に送られから認知されるので混合しやすいのだそうです。
確かに風邪で鼻が詰まっている時にカレーを食べてもただ辛いだけで味が分かりませんよね。
これは匂い、味センサーがもう一つあるからです。
これはTRP(一過性受容器電位)と言い、熱やカプサイシンのセンサーを演じる役割を持っており辛い感覚だけはこのルートを通り認知されるからなのです。
ずっと何で口臭の症状を味覚でj表現する人が多いのかやっと分かりました。
無臭化だけではなく口腔感覚改善も口臭の恐怖から抜け出すための必須条件なのです。

横浜 青葉台 さくら歯科クリニックあおば 院長 櫻井直樹
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