「咀嚼と脳?」

こんにちは。

花粉症第二弾で苦しんでいる桜井です(年中花粉症)
咀嚼とは食べ物を食べる時の顎の運動を言います。
咀嚼運動による刺激は脳血流を増加させ、感覚運動野、補足運動野、視床、小脳、そして島や右側前頭前野までがfNIRS(近赤外分光法)で活性化されていることを確認しています。
この活性化により咀嚼運動が覚醒レベルや認知力を向上させ間接的に認知症予防に役立っているのではないかと考えられているのです。
マウスの動物実験では奥歯を削って空間認知のテストをしたところ、ゴールに辿り着くまでの時間が長くなり、修復して噛めるようにすると成績が戻ることからかみ合わせが空間認知能力に関係していることが示唆されています。
臨床でも入れ歯を入れておらず車椅子でさえ姿勢を保てなかった人が入れ歯を入れて噛めるようにしたら体力が戻り自力で歩けるようになった症例や
意識混濁を伴った認知症の人が覚醒した時間が増え症状が軽くなった症例などが報告されています。
また噛むことでストレスが軽減されリラックス効果や持久力が増進されたという報告もあります。

口は生命の源泉なのですね。


小野塚実,渡邊和子,他:噛んでボケは予防できるか:咀嚼機能不全と脳の高次.日咀嚼誌11:109-116,2002.
Kato T.,Usami T. et al:The effect of the loss of molar teeth on spatial memory and acetylcholine release from the parietal cortex in aged rats. Behav Brain Res 83: 239-242, 1997.
青木聡,武田秀勝,: 咀嚼機能が高週齢ラットの全身持久性に及ぼす影響.老 年 歯 学10: 128-136,1995.

横浜 青葉台 さくら歯科クリニックあおば 院長 櫻井直樹
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